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HOME > 講義・ワークショップ > 講義・ワークショップ等の報告 > 第6回「高度専門キャリア形成論Ⅰ・Ⅱ」の報告です

講義・ワークショップ講義・ワークショップ等の報告

第6回「高度専門キャリア形成論Ⅰ・Ⅱ」の報告です

2013年11月28日

第6回高度専門キャリア形成論Ⅰ・Ⅱが、11月21日(木)に開催されました。

「企業人になるための心構え ~面接官の視点から~」
 斉田 育秀 氏(株式会社ジャンナッツジャパン)


キャリア開発室竹内先生の司会進行で、講義と質疑応答が恙なく進行しました。

◆講師の紹介

最初に司会の竹内先生から、今回はエントリーシート提出の解禁時期に合わせて開催したと説明がありました。また、斉田氏は、海外の国々をたくさん訪問した経験を活かして、食文化の研究と映画を趣味とされ、講演や本の執筆もされていると紹介がありました。

◆斉田氏による自己紹介

続いて斉田氏が登壇し、自己紹介と詳しい職歴が紹介されました。

斉田氏は、40年間で色々な仕事を経験されたそうです。企業に入ったら「私は絶対にこれしかできない!」というのは駄目で、頭を上手に切り替えることで、そこで働くことも楽しく思えるようになる。それが絶対に耐えられないと言うのであれば、大学に残るか、研究機関に勤めることを勧める、と述べられました。

1) 海洋大は食品・水産業界のエリート

次に、海洋大を卒業した政財界の著名人の紹介がありました。海洋大は、食品・水産業界ではエリートであり、自信を持って就職活動に望んで欲しいと述べられました。また、「入社後の心構え」では、斉田氏が仕えたキユーピー2代目オーナーの中島雄一氏が、どんな人に対しても自分から「おはよう」と挨拶していたことが紹介されました。挨拶は大事であり、入社してからもいつまでも続けて欲しいと述べられました。

2) 企業では理系は有利

続いて、食品会社の事例として様々な職種が紹介されました。理系の人は、管理スタッフの仕事でも何でもできるが、文系の人には研究の仕事はできない。だから、企業では理系の人の方が有利だと説明されていました。

3) 短所はプラスに考えて書く

エントリーシートは、あるレベル以上でなければ、どんなに優秀な人でも最初に落とされてしまうことを例を示して強調されていました。ビジネス文書のように、読みやすく、見やすく、スッキリと書くことがポイントであり、書いたら他人にチェックしてもらうと良いとアドバイスされていました。

「何々をした結果、何々を得ました。結果として、この会社に役立てたい。」と書ければ100点満点であり、できれば何をしたかのプロセスも書くと良い。また、短所はプラスに考えて書く必要があり、斉田氏は多弁を雄弁と書いて合格したが、結果的には営業に配属された。でも、それがとても面白く、自分には合っていたと思っていると述べられました。また、ビジネス文書の書き方では、インターネットや本等で勉強したり、親等に確認して欲しいと述べられました。実は、斉田氏も母親から礼状の書き方を教わったというエピソードも紹介されました。
 

4) 面接官が見ているのは人間的魅力

斉田氏が面接官をやった経験から、面接とは企業と学生のお見合いであり、相性の確認である。面接官は、特に人間性(人間的魅力)を一番見ている。だから、学生時代に「人生とは何か」、「どう生きたらいいか」等について大いに悩んで欲しいとアドバイスされていました。

面接時の自己紹介は、自己中心的に自分のことだけを主張する自己アピールではなく、自己PRをしなければならない。受かる人はどこでも受かり、落ちる人はどこを受けても落ちることを知って欲しいと言われ、「受かる人、落ちる人」の共通点についての解説がありました。

5) 学生時代に是非やっておいて欲しいこと

社会に出たら、絶対に嘘をついてはいけない。特に、自分に対して嘘をついてはいけない。そうすれば、いずれは社会で成功することができるだろう。でも、「要領」は許されることも知っておいて欲しいと述べられました。

斉田氏は、学生時代に是非やっておいてほしいこととして、本を読むこと、文章を書くこと、英語以外の語学を習得すること、そして海外旅行することをあげられました。斉田氏自身も、学生時代に借金までしてヨーロッパを廻ったことが、後の人間形成や仕事の上でもの凄く役に立っていると述べられて講義を締め括られました。

◆質疑応答

以下は、引き続いて行われた質疑応答の要約です。

Q/A-1 就職に際して、どんなアルバイトがプラスに評価されるか?また、マイナスのアルバイトには何があるか?

常識的な範囲で判断すれば良く、特に気にしなくても良い。また、アルバイト経験は、なるべく書いた方が良い。

Q/A-2 技術(理系)と営業(文系)の両方にエントリーすることは可能か?

職種を指定して会社に「就職」する方法もあるが、考え方としては就職と就社があることを知って欲しい。この会社に入りたいと意思表示するのが「就社」であり、入社後は会社が適性を見て配属を決めてくれるだろう。

Q/A-3 日本では、できれば会社を変わらない方が良いと言われたが、アメリカでは違うと聞いている。どういう違いがあるのか?また、会社を変えるメリットは何か?

アメリカ等では、次々と会社を変わりながら自分の目標を実現して行くいわゆる「就職」が、歴史的風土として社会全体で当たり前のことになっている。日本でも同じことをした時期があったが、やはり日本式の年功序列等の方が良いという考えにまた戻って来ている。

 

竹内先生が、以前にある会社の人に怒られたエピソードが紹介されました。その会社では、博士前期課程を修了した5名が面接まで残ったにも関わらず、履歴書や面接の受け答えが稚拙だった為に、結局1人しか採用できなかったそうです。大学院に進学すると、エントリーシートの書き方等を勉強する機会が無いのも事実であり、今回はそのために斉田氏にお話していただく機会を設けた、と説明がありました。

最後に、竹内先生から「今回の講義で、企業人になるための心構えが、よく分かってもらえたことと思います。」と感想が述べられて講義は終了しました。

以上

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